羯鼓刹面
羯鼓刹面(かっこきりめ)この舞は六調子ならではの舞で、紀伊の国、熊野権現で刹面王子につかえる羯鼓が王子のために太鼓を据える滑稽な舞から始まり、やがて地上に下り立った天女と王子がいっしょに舞う連れ舞へと移り、そして最後に王子の重厚な一人舞いで締めくくります。大元神楽の情感の部分を味わうことができます。
手草
手草(たぐさ) これは次の演目の「山の大王」を迎えるための舞であるといわれています。一人舞で榊を持って周囲を浄めながら、手草を捧げる気持ちを託した神歌に合わせて舞います。大変古い形の舞といわれており、非常にゆっくりと舞われます。
山の大王
山の大王(やまのだいおう)手草によって降りてきた山の大王をもてなそうとする祝詞師(のっとじ)と山の大王とのコミカルな会話を楽しむ神楽です。山のカミさまへの畏敬の念と親しみの気持ちが込められています。
鐘馗
鐘馗(しょうき)須佐之男命(すさのおのみこと)が鐘馗大臣の守護によって、疫病の鬼を退治するという舞です。幕をはさんでの神と鬼との対峙は、この舞の見せ場です。風格を持って舞う神と、腰を落として重厚に舞う鬼との舞を味わいたいものです。